彩雲
太陽の近くに現れ、虹のように色づいて見える薄い雲。氷晶の回折や干渉によって色が分かれる現象として知られる。

- 分類
- 大気光学現象
- 分布
- 世界各地
- 高度帯
- 主に中層から高層
解説Overview
彩雲は、太陽や月の近くに見られる薄い雲が、淡い虹のように色づいて見える現象である。雲そのものの種類を指すというより、雲が特定の条件を満たしたときに生じる光学現象の名称として用いられる。
彩雲の色は、赤、黄、緑、青などが順に並ぶことがある。虹よりも淡く、色の境界は不明瞭なことが多い。太陽の周りに現れる場合は、太陽を直視せず、手で隠すなどして観察する必要がある。
彩雲が生じる主な原因は、雲を構成する水滴や氷晶による光の回折と干渉である。太陽光が雲粒を通過するとき、光が回り込むことで色が分かれる。雲粒の大きさが揃っているほど、色が鮮やかに見えやすいとされる。
彩雲が現れやすいのは、太陽の近くに薄い雲がかかったときである。代表的な雲としては、巻積雲、高積雲、巻雲、巻層雲などが挙げられる。これらの雲は、比較的薄く、雲粒の大きさが揃いやすいため、彩雲の条件を満たしやすい。
日本では、古くから彩雲は縁起の良い兆しとして見られることがあった。また、気象庁の予報用語や観測資料において、彩雲は「大気光学現象」の一つとして扱われる。
彩雲は、虹と同様に太陽の位置と関係して見えるが、虹が太陽の反対側に現れるのに対し、彩雲は太陽の近くに現れる点が異なる。また、虹が水滴による屈折で生じるのに対し、彩雲は回折や干渉による現象である。
彩雲の観察には、太陽を直接見ないための工夫が必要である。木の枝や建物で太陽を隠し、その周囲を見る方法が一般的である。また、サングラスやカメラのファインダーを使う場合も、太陽を直視しないよう注意する。
彩雲は、天気が安定しているときに見られることが多いが、必ずしも晴れの日だけに限らない。薄い雲が広がる条件であれば、曇りの日でも見られることがある。
近年では、スマートフォンのカメラで彩雲を撮影する人も増えている。ただし、撮影時にも太陽を直接見ないよう注意が必要である。
伝承・史料Lore
古来の呼称: 日本では古くから「彩雲」と呼ばれ、瑞兆として記録されることがあった。
観測記録: 気象庁の観測資料には、彩雲を含む大気光学現象の記録が残されている。
世界の呼称: 英語では「cloud iridescence」と呼ばれ、国際的な気象用語として用いられる。
出典・参考文献References
- 『International Cloud Atlas』 World Meteorological Organization (WMO) 2017 — WMO 国際雲図帳 該当雲属(altocumulus)(2026-09-19)
- 『雲のカタログ』 村井昭夫・鵜山義晃(草思社) 2011 — 空がわかる全種分類図鑑。全雲形の写真と分類
- 『雲を愛する技術』 荒木健太郎(光文社) 2017 — 雲の生成と見分け方
- 『一般気象学』 小倉義光(東京大学出版会) 1999 — 第2版。雲と降水の物理
- 『予報用語(気象庁)』 気象庁 — 気象庁 予報用語 目次(雲・天気の用語)(2026-09-19)
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よくある質問FAQ
彩雲はどのようにして見えるのですか?
太陽の近くに薄い雲があるとき、雲粒による光の回折や干渉によって、虹のような色が見えることがあります。
彩雲を見る際の注意点は?
太陽を直接見ないようにしてください。手で隠すか、建物や木で太陽を遮り、その周囲を観察します。
最終更新: · 編集: そらのなまえ 編集室